鉛直面での円運動(糸、棒、壁)その2

この記事は「鉛直面での円運動(糸、棒、壁)その1」を読んだことを前提に書かれています。

[有名題2]

図のように、長さrの棒に質量mの小球Pを付け、最下点で初速v_0を与えて回す。Pが1回転するためのv_0の条件を求めよ。

20150519

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普通にエネルギー保存則を使って解くと、最高点まで2rほど上がらないといけませんから

\frac{1}{2}mv_0^2=mg(2r)

 \raisebox{.2ex}{.}\raisebox{1.2ex}{.}\raisebox{.2ex}{.} v_0^2 \textgreater 4gr     \raisebox{.2ex}{.}\raisebox{1.2ex}{.}\raisebox{.2ex}{.} v_0^2 \textgreater \sqrt{4gr}

これが答えとなります。ではこの有名題2の条件は、棒でなく糸のときも当てはまるのでしょうか?

「小球が棒から受ける力F」は、初速v_0の値によっては、0になったり、方向が逆になったりすることがありえます(下図参照)。

20150519_ 2

 

棒の場合はFの向きがどちらであろうと関係ありませんが、糸の場合は糸がたるんではいけないのでFの向きが問題になってしまいます。たるみ始めるのは、F=0のときです。ちなみに、糸の場合はこのFを張力Tと言いますよね。

20150519_3

「壁と小球」の問題では、Fを垂直抗力Nと言いますが、N=0のとき小球は面から離れてしまいます。

20150519_4

今回はここまでです。これを踏まえて次回は

有名題3

長さrの糸に質量mPをつけ、最下点で初速v_0を与えて回すとき、Pが1回転するためのv_0の条件を求めよ。

をやりましょう。おつかれさまでした。